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七次元よりの使者5

場面は変わって宇宙船の中です。

五井野正 著『七次元よりの使者 第0巻』より引用します。
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                     (三)

「ようこそ、石川さん。我々太陽系連盟は貴方を歓迎します。どうぞここに御座り下さい。今から貴方に非常に興味ある映像をお見せ出来るでしょう。」


石川雄一という青年は円形テーブルに座りあたりを見廻した。ふと一枚の絵が彼の目に入った。


「この絵は何でしょう。」


「これは我々の宇宙の創造神の絵です。」


創造神・・・


雄一はそうつぶやいた。その絵に描かれている人の顔はあきらかに雄一と変わらない年代を思わせた。中性的で弥勒の様な優しさが感じられたが創造神らしく知性的な印象を与えていた


「私の知っている人に少し似ている様だが。」


金星人のウイリットンがやや笑いながら、
誰にでも似ているのです人間は創造神に似せて造られたのですから似ていて当然でしょう。もっとも心は相に表現されています。だから創造神と同じ様な心を持った人は段々と創造神に似てくるでしょう。逆に創造神の相を常に見て心に感じる様にすれば私達の心に創造神の心が入ってくるのです。私達はその心によって宇宙と一体感になれるのです。つまり創造神は若さと智恵と美しさのシンボルを表しているのです。」


若さと智恵と美しさ・・・


「そうです。人類は永遠にこれを得ようとする為の戦いです。地球上では資本主義とか共産主義とか様々な主義主張をくり返し争っていますが、それは見かけ上で彼等の求めている物は実はこれなんです。これは昔から変わらない永遠の真理です。

人生は常に老いる事との戦いです。老人達が若者達を支配する為には若者達を何かの主義に目を向かせておくのが彼等にとって最良な方法なんでしょう。だがこの様に操作され易いのも若者達に智恵がないからです。若者達は献身的で力も頭脳も情熱も様々な点で老人より優れています。いや老人は退化した人間の姿です。私は年齢五百歳になりますが青年の様に若々しいでしょう。生命とはそういうものです。」



雄一はニガ笑いした。
真理という物は何処の宇宙でも通用するんだな。それも決して難しい論理ではない。案外、もっとも簡単な事なんだろう。皆、宇宙の中に生まれ宇宙の中に生活しているのだから


「石川さん。本当の創造神の心を忘れた時から不幸が始まるのですよ。地球の人々は私達を化け物の様に酷い姿で想像している姿、形は心の持ち方一つで変化してゆくものです。私達の心が創造神によせて宇宙全体感で人々と善意に接している状態がどうして人々から酷く見えるでしょうか?

いや、そうではなく私達がかつて過去に地球に降りた時には神の如く天使の如く尊ばれたものです。貴方達の記録にも残されていると思います。突然に美の神が出現したとも。」



「ええ。理解出来ます。私自身若者ですから素直に理解出来るのでしょうけど、この真理は老いたる人には醜い人には愚かな人には素直に理解出来ないと思います。私達地球では一部の老人達によって社会が支配されています。彼等の生きがいは私にはわかりません。私の目に映るのは若い美しい女の子を追いかけている様が印象的に映る位です。それ自体は悪い事だとは思いませんが彼女達は老人を好んでいるからではなく権力や金銭の為に心を失ってしまっているからです。

昔、アトランティスの黄金の時代の時、王は年を老いると出家して哲人となり政権を若い人に移したと聞いております。そして、時々国が乱れると哲人は王に人道を説くと言います。人の一生はそんなものではないでしょうか。老いるという事は自然に帰すという事、それを自我に我執する為に醜い姿に変わり、それは輪廻によって動物や昆虫などに生まれ変わり、良くて人間に生まれたとしても醜い姿で生まれ変わる。それは若さあっても醜さという姿。それが又悪しき考えと素直な心を持たない生き方をし始め愚人となる。これによって苦しみはさらに増して永遠に続く・・・」



「石川さん、その様な人々はいつまでも生きてはいられません。既に輪廻の最終段階にきているからです。それが今日の地球です。自然に反する物はいつまでも自然の中には存在していけません。さき程、興味ある映像と言ったのはこの事です。」


雄一の目の前の空間が突然にスクリーンに早変わって何やら白色光の鮮やかな立体球が映り始めていた。それは立体映像であたかも目の前にその物が存在して雄一自身、瞬間に宇宙空間の中に投げ出された様な錯覚を引き起こす位、素晴らしい映像であった。


「突然なので驚きでしょうがこの立体球こそ貴方達の地球の姿なのです。」
雄一の目は憂えんでいた。


「今、貴方方の地球は地軸を二十五度に傾けています。これは非常に危険な事です。我々が貴方達が言うUFOと称する乗物によって警告し続けてきた事はこの事です。

貴方達のこの地球の地軸の傾きが六十度を超えると自然に自転はストップします。そして、地球は地球自身の重力によって押し潰され、軌道は栓をぬいた風船の様に不規則な曲線を描いて太陽系を離れ始めるでしょう。いや太陽系のみならず銀河系を離れ暗黒の宇宙空間に漂い始める事になりますがそれでも運が良ければの話です。」



「と言うと?」


「つまり、地球が軌道を離れるにあたって太陽風や他の惑星との衝突、さらには銀河系の他の星との衝突がなければの話です。地球が平常状態ならば空間に対して陰極を保持し他の惑星もみな空間に対し陰極である為に衝突する事は先ずあり得ないでしょう。しかし、磁性さえが不安定かつ地球自身が急激な崩壊を起こし始める段階では何とも言い難いのです」


雄一はすぐに納得した。だがそうは言うものの自分が長く住んだ地球がそうなっていく姿は感覚的にはなかなか理解出来るものではなかった。


「地球の存在って、こうして見るとちっぽけで空しいものですね。」
 雄一の言葉に同情的な想いで歩み寄って来た女性がいた。


「貴方の気持ちは同じ太陽系に住む人達にとって非常に悲しい事です。」


彼女はもとは金星に住んでいた。身長は一メートル六十センチ位で均整のとれた美しいスタイルの持ち主で皮膚は滑らかで髪は長く金髪であった。顔はもちろん人形の様に美しく可愛かった。


雄一は一見スウェーデン人に似ていると思った。


彼女はさも悲しげに首を左右に振って雄一のほほに口づけをした。沈んでいた雄一の心の照れ隠しのせいかやや笑顔を見せていた。彼女もヒョコンとして笑顔で応えていた。


ウイリットンが又、雄一に語り始めた。
「貴方の気持ちは良く理解出来ます。それは私達かつて金星に住んでいた人達も同じ様にして母なる金星を離れなければならなかった時はみんな一度は貴方と同じ気持の様に感じたものです。しかも金星のみならずわが太陽系も離れなければならなかった事は非常に残念で悲しい事でした。

それは貴方達の地球が引き起こす大変動が太陽系に住む人たち全員に悪影響を及ぼすからでした。
もし、私達が個人的に物を考えたとしたらこの様な地球の身勝手な行動に腹立たしさを感じていたでしょう。我々は彼等地球人の科学的原理を無能にする方法も知っているのです。

しかし、私達は知らなければなりません。それは私達人類はこの宇宙の中で得なければならない事は限定的な物質や固定的世界観、個人的利害関係であってはならない事、創造神の英知によって造られたこの宇宙の中で創造神が教えようとしている真理を学ぶ事なのです。創造神という言葉に抵抗があるなら昔からあった宇宙そのままの姿という言葉に置き替えてもいいでしょう。」



「いいえ、創造神という言葉に抵抗はありません。地球で言う神は自己から造り出し自己に合わせた神ですが、その神と混同していませんから創造神という言葉に信頼感を置いています」


「それは素晴らしい事です。貴方は自我に限定していませんね。私達にはマスターとも言うべき指導者達がたくさんいます。彼等を通して私達は様々な教育を受けて豊かな心を身につけています

だから私達はどんな最悪の状態に落ち入ったとしても宇宙の真理に従います宇宙の真理は全体であるし永遠であるからです。だから肉体という限定した衣は容易に捨て真理に帰する事が出来ます

だから今度の事件でも地球人に対して恨んでもいません。
つまり、私達が母の星と呼んだ金星を失った代わりに私達が得る事が出来た物は実はこの宇宙が母なんだという真理なのです。私達の世界観は今度の件で拡大されたのです。この様な認識は心が一緒に伴わなければなりません。そういう意味で私達は常に豊かな心を身につけようと努力しているのです」



「雄一さん。私も地球人を恨んではいません」


この部屋の隅で静かに椅子に座っていた一人の女性がそう話しかけた。
「私はもとは火星に住んでいました。チルリと呼んで下さい」


彼女は東洋人的な深い瞳を持っていた。座っていたので背丈はわからないが小柄な感じであった。
雄一の目には彼女の黒髪が美しく映った。


彼女は雄一がこの部屋に入った時からじっと雄一を見つめていた様であった。彼女の想いは黒髪をしっとりと濡らしている様に思われた。


創造神は私達の内なる部分にも住まわれています。私達も地球人もこの点では何ら相異はありません。ただ違うとすれば私達はこの事を知っているだけで地球人はこの事を知らないだけです。でもそれがどんなに心の豊かさに貧しさを作り出すのでしょう。私が内に秘めている心は私が創造神を愛する様に貴方を愛しているという事なんです


<創造神を愛する様に貴方も愛している> この言葉は雄一の今までの習慣からではあまりピーンとはこなかった。『貴方だけを』という言葉の方がピーンときたかも知れない。しかし、彼等地球人を除く太陽系星人にとってはこの言葉はー永遠の愛ーの気持ちを表した美しい表現方法だったのである。


もちろん雄一はその言葉の深い意味を知らなかった。しかし、たとえ知っていたとしてもこういう場で初対面で人々のいる前で述べる事自体、雄一の今までの習慣からして信じられなかったであろう。


チルリという女はその言葉を重い言葉で述べたのだが雄一はその言葉を軽く聞き流してしまった。
少し間があいた。雄一は自分が地球人である事を何か罪深く感じる気がした。ウイリットンは微笑んで、雄一に話かけた。


チルリはしばらく雄一を見たり下を向いたりしていたが、顔を隠すようにしてドアを開いて部屋を出ていった。

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(続く)

七次元よりの使者1
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